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ゲーテの「色彩論」について
ドイツの文豪ゲーテの「色彩論」をきちんと読んだわけではありませんが、現在読んでいる「風景の無意識 C・Dフリードリッヒ論」(小林敏明著 作品社)にゲーテの「色彩論」が引用されていて注目しました。著者の解説を引用します。「ここには色彩に関して明確な図式ないしは法則が表現されている。出発点は明と暗ないしは陽と陰を代表する黄と青の二極である。両者の混合から緑が生ずるのは二次的な現象とみなすことができるとしても、赤は両極がともにそれに向かって『高昇』していく目標、いわば第三の極として立てられており、ここに黄、青、赤のゲーテ流三原色が成立する根拠がある。発想の仕方だけから言えば、これはキリスト教理やドイツ観念論の哲学によく見られる三項図式あるいは弁証法の発想と同じである。そしてこの三原色を柱として打ち立てたうえで、それらの中間色となる緑、紫、橙が得られるという六色の図式法則が成り立つが、これがいわゆる色相環と呼ばれるものをなすことになる。~以下略~」学習指導要領中学校版美術科にある色彩の学習で色相環が掲載されています。その色相環はゲーテの色彩論に由来するものであることが分かりました。