Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 新作の方向性
朝夕の暑さが少しずつ変わってきました。若干ですが、爽やかな空気の気配が感じられます。今日も朝から工房で新作の陶彫部品の成形に取り組んでいました。まだ初めの1個目を作っていますが、集合彫刻の場合は、最初の1個目が全体の方向性を決めていくことが多いのです。今日は建築的な構成要素を盛り込んだ最初の陶彫部品を作り上げ、このパターンを展開させていく方向性を打ち出しました。従来の作品よりもさらに建築に近い作品になるように思えます。野外に残る円形劇場の遺跡が発想の原点なので、今まで発展させてきた生物的な都市空間は影をひそめることになるかもしれません。今日は新作の方向性を決めた点が特筆できることです。まだ新作の制作が始まって間もないのですが、午後のひと時は集中力が高まり、周囲が見えなくなる至福の時が訪れました。あっという間に夕方4時になり、今日の作業を終えました。相変わらず汗が噴出してシャツを何枚か替えましたが、緊張感があった時間帯はシャツを替えるのも忘れ、眼の前の陶土との対話に没頭していました。かなり前からこの瞬間が訪れるのを期待して作業を進めていますが、集中力の高まった瞬間がやってくると何故か気持ちが安定して、不思議な満足感が得られます。次段階への発展が楽しみになっています。来週末も頑張りたいと思います。