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聖夜 お汁粉作り&映画
私はキリスト教徒ではないので、クリスマスの意識はありません。若い頃に滞欧して、カトリック教会の厳かな式典や正教会の素朴な祈りに触れて、宗教のもつ純粋な祈祷に心が動かされたことがありました。そういう意味では日本のクリスマスの気分は馴染めませんが、家族で過ごす暖かい時間と考えれば、生活のほとんどが欧米化した今となっては、これはこれで良いのかもしれません。私の職場では今日で仕事上の一区切りを迎え、恒例になった大鍋コミュニケーションを行いました。これは管理職からのサービスです。大鍋では今まで豚汁やケンチン汁を作ってましたが、今日は趣向を変えて、お汁粉を作りました。お汁粉には栗と餅を入れました。若い男性職員たちが豪快に食べてくれて大いに感謝です。職場も大家族と考えて、クリスマスに多少でも暖かい時間を作ろうとしたのでした。勤務時間を終えて帰宅し、改めて横浜の中心街に映画を観に出かけました。レイトショーに間に合うように車で行き、コインパーキングに止めました。家内が風邪気味で、しかも週末の演奏活動があるため今晩は私一人で出かけました。聖夜にオッサン一人が場末の映画館に入るところは、孤独を絵に描いたようで思わず失笑してしまいました。やはり聖夜だなぁと思ったことは、映画館には私の他に学生らしい男性が一人だけで、2人でスクリーンを占領する羽目になったことです。確かに万人に受けるとは思えない映画でしたが、私には刺激的でした。上演されていたのは「創造と神秘のサグラダ・ファミリア」というスペインの建築家ガウディの未完の教会に関するドキュメンタリー映画でした。内容は構想段階から常軌を逸した創造性に富み、現在も現代建築の粋を集めて、ガウディの意思に迫ろうとする建築家や彫刻家、職人集団の裏側を描いていて、大変面白いと感じました。詳しい感想は後日改めますが、キリスト教の祈りの空間を作ろうとして奮闘している人たちの映画を観るのは、聖夜にしてこれ以上のタイミングはないと思いました。