Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 窯入れの前段階
週末になって工房での制作に拍車がかかります。ウィークディの疲労が残る土曜日ですが、そうも言ってはいられず、朝から身体に鞭を打っています。幸い若いスタッフが来ていて、自らの課題に夢中で取り組んでいるため、私も刺激を受けています。「疲れたぁ。」呟く声とは裏腹の溌溂とした彼女の笑顔に、私は何度も助けられています。「オジさんの方こそ疲れているんだ。」私の呟く声は本音です。肩が痛い、腰が重い、ままならぬ身体に、気合ばかりではどうしようもないことがあることを思い知らされています。それでも時は待たず、乾燥した陶彫部品が床に所狭しと置いてあります。陶彫部品は両手でやっと持ち上がるくらいの重量です。石や鉄の作家よりマシと思っていますが、この多くの部品を何とかしなければなりません。私の制作工程は、成形を終え乾燥した陶彫部品をヤスリにかけて、指跡を極力消していく作業があります。ヤスリがけの後に作業台は粉になった陶土でいっぱいになりますが、これを集めて容器に入れておきます。この粉を水に溶けばドベが作れます。これほど便利なリサイクルはありません。次の段階として、化粧がけをおこないます。化粧土は2種類使います。ここまできて漸く窯に入れることが出来るのです。部品が大きいので一度に焼成出来るのは2個から3個です。効率の悪い窯入れですが、陶器と違って凸凹が多くあり、窯内に無駄な空間を作ってしまうのが辛いところです。一週間のうち月曜日から水曜日を1回目、水曜日から金曜日を2回目として焼成を行っています。明日の夕方に窯のスイッチを入れます。明日も制作を頑張ります。