Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 やっとやってきた週末
この1週間は職場での仕事がいっぱいありました。来週もいっぱいありますが、とりあえず週末がやっとやってきた気分です。昨晩タタラにしておいた陶土を使って成形を始めました。土曜日は身体は疲れているものの、気持ちは溌溂としています。気候も凌ぎ易い温度になって、花々があちらこちらで咲いています。今日は散歩する人が増えました。こんな日は近くの公園まで歩きたくなります。今日は工房で朝から成形の作業に取り掛かりました。大きな成形は新作の一部になりますが、そのひとつひとつに集中力が必要で、機械的に作れるものではありません。ひとつずつ微妙にカタチを変えながら、陶彫部品として全体を形成していくのです。陶土を使う作業は職人的な部分もありますが、表現に対する思索も同時に考えていることがあります。それに気づかされたのは、今日工房に来ていた若いスタッフとの昼食時間の何気ない話題から派生したもので、アートは造形表現であると同時に哲学でもあることを改めて認識した次第です。彼女はよく自分の思索に刺激を与えてくれて、実はとても感謝しています。現象学はフッサールだったっけ、表象とか意志とかいうのはショーペンハウワーだったっけ、とか自分の頭の中で記憶された理論を呼び起こし、造形表現の裏づけを行ったのでした。どうせ週末は仕事を離れて創作を楽しむなら、芸術も学問もひっくるめて味わった方がいいと思っています。制作と鑑賞、芸術と学問、欲望と抑圧、刹那と永遠、さまざまな両輪があってこそ愉快になるし、思索的な週末が過ごせるのだろうと思いながら、手を休めて会話を楽しんだ分、夕方の残り時間を作業に没頭しました。明日も継続です。