Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

三連休 最終日は制作三昧
三連休の最終日になりました。邦楽器の演奏がある家内を車で公会堂まで送った後、飼い猫のトラ吉を行きつけの動物病院内ペットホテルへ迎えに行きました。私たちは香川県高松に旅行していたのでトラ吉をペットホテルに預けたのでした。そんな用事を済ませてから工房に行きました。昨晩、タタラを用意していたので、今日は陶彫の成形作業をやりました。今日は暖かい日で、工房の開け放した窓から微かな風が入ってきました。気持ちの良い一日でしたが、旅行の疲れが抜けず、休憩をとりながら作業を続けました。前に皹の入った陶彫部品を壊し、ビニールに包んで水を打って放置していたのを、今日は小分けにして再度水を打ちました。元通りの陶土になるのはまだ時間がかかりそうです。化粧掛けや焼成前であれば陶彫部品は砕いて元の陶土に戻すことが可能です。水を度々打って柔らかくした後、粗練りや菊練りをして再生します。砕いた陶土を何回かビニールから取り出して粘りを確かめながら、軟度がちょうどいい状態になれば、新しい陶土と一緒に土錬機に入れます。手で練る前に機械で練っていくのです。私は素材を無駄にしないように再生に手間をかけます。役に立たないモノを作っている者のせめてもの配慮です。土は自然からの恵みにより授けられたモノで、それを炎に潜らせると石化し、日用品としての用途を持ちます。これは文明の曙期に人類が発明した画期的な方法で、生活を豊かにするアイテムだったのです。私の陶彫は、文化としての豊かさに貢献しているのではないかと勝手に思っています。制作方法は太古の昔から変わっていません。タタラや紐作りは縄文時代から存在しています。陶土に触れると活気が出てくるのは人類全体の遺伝子によるものかもしれないと、大袈裟なことも考えてしまいます。ウィークディは再び夜の工房に通う予定です。