Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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窯のトラブル
窯の出し入れを頻繁に行っている時に、ブレーカートラブルに見舞われることが毎年あります。昨年もありました。私の陶彫は釉薬を使わないので、窯の温度が上がりきらないうちにブレーカーが落ちても、幸い作品に大きな影響は出ません。もう一度スイッチを入れて焼き直しをしても大丈夫なのです。私は陶土の焼き締めによる焼成なので、基本的な陶芸より多少温度を高く設定しています。素焼きもしません。温度は緩やかに上がり、暫し高温を保ちます。一度ブレーカーが落ちると心配になって度々工房を見に行きますが、今度はトラブルなく焼成が進んでいます。初めの頃は漏電があるのではないかと疑っていましたが、どうやら何かの拍子でブレーカーが落ちるらしく、心砕くこともなくなりました。ただし、再度窯入れすることで今後のスケジュールが気になります。今回の窯入れを含めて3回の焼成が必要で、6月4日の撮影日に間に合わせなくてはなりません。余裕を見ていたところ、このトラブルで期限ギリギリになってしまいそうです。制作工程では毎回何かしらトラブルがあります。すんなり作品が出来上がったことは過去一度もありません。焼成中は照明が使えず、夜の陶彫制作が出来ません。小品の彫り込み加飾を施さなければならない作品が残り3点あって、これをやってから乾燥させることになります。乾燥が間に合うかどうか、これが問題なのです。救いなのは連日夏のような気温が続いているので、意外と乾燥が速いかもしれないと期待しているところです。祈るような気持ちで明日の朝も窯の温度を確認に行きます。