Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

魔物が棲む夜の工房
幾度かNOTE(ブログ)に書いていますが、ウィークディの夜に工房に行くことが結構あります。仕事から帰ってから、疲れた身体に鞭打って工房に行きますが、夕食や風呂に入る前に出かけます。夕食等取ってしまうと、気分的に彫刻制作をするのは厳しいなぁと思っています。根拠はありませんが、満腹感は創作活動と反比例するのではないかと思うところです。であるならば、工房は仕事から帰って即出かけるのがベストです。工房は不思議な空間で、私は魔物が棲んでいるのではないかと常々感じています。その魔物は創作活動では歓迎すべき守護神です。工房に行って制作途中の作品を見ると、忽ち疲労感から解放され、意欲が湧きたち、何かに憑かれたように手が動きます。これは工房のどこかに不思議なパワーが隠されていて、自分を作業に集中させるのだと信じています。自宅なら気持ちが緩み、身体中が怠くなり、全てのヤル気が失せてしまうのに、どうして工房はそうならないのか、自分を甘やかすものが何もないためか、こればかりは不思議でなりません。自宅は身体を休めるところ、工房は創作活動をするところだと脳にインプットされているのかもしれません。自宅の食卓で作っているRECORDが苦しいのはそのためかもしれず、でも埃っぽくザックリした空間の工房でRECORDをやるのは、何となく落ち着かないのです。工房は彫刻というアクティヴな表現に向いている空間で、スポーティな魔物が憑く場所なのです。