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トラ吉のアクション
我が家で飼っている猫のトラ吉は、もともと野良猫で亡父の残した植木畑に捨てられていました。2010年4月26日のNOTE(ブログ)に「植木畑に捨て猫あり」という記載があるので、それから8年が経ってトラ吉は大きく育ちました。先日、動物病院で測定したら体重は10キロもありました。茶トラという種類は大きくなる傾向があるのでしょうか。私は幼い頃に実家で猫を飼っていましたが、猫の生態を具に観察したわけではなかったので、トラ吉が自分にとっての初めての同居猫と言ってもいいと思います。私の猫に対する概念は、彼らの行動はマイペースで勝手気儘と思い込んでいました。トラ吉を見ていると、どうもそうではないと感じるようになりました。私が帰ると玄関まで迎えに出てくる、私がダイニングまで歩くとトラ吉はその前を歩いていき、テーブルに飛び乗って私に頭を撫でることを要求する、家内が餌を運んでくると私を餌場に誘うのです。どうもトラ吉は勝手気儘とは思えないアクションをするので、我が家では猫の概念が崩れ始めています。とりわけ餌が出されると皿に飛びつくことはなく、必ず私の足許にやってきて鳴いて私を誘います。私が餌の皿の方に歩くとトラ吉が同伴してきて、漸く食事にありつくのです。毎晩繰り返されるアクションに、トラ吉は既に家族の一員としての存在感を放っています。それでもトラ吉のアクションは人間の考える愛情とは異質のものではないかと察します。私たちに飼われている意識もあるのかどうか分かりません。ただし、撫でられる等の接触は大好きなようで、執拗に私に絡んでくるのです。人間の感覚で可愛がったり、愛情を注いだりするのは、猫目線で考えると大いなる誤解があるように思えます。猫が私たちのコトバを喋ったら、私たちを失望させるコトバが飛び出てくるのではないかと思います。夏目漱石の我輩もびっくりするような生態が明らかになってくるでしょう。人間が勝手に作った猫ブーム、私の足元でトラ吉はそんなことは知っちゃいないとでも言いたげな顔をしています。