Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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代休 陶彫一辺倒の日
今日は土曜日にあった休日出勤の代休で、一日中工房に篭っていました。来週から連休が始まりますが、その前に乾燥した陶彫部品の窯入れを行おうと思っていました。先週くらいから陶彫と併行して木彫を始めましたが、今日は木彫を休んで 陶彫一辺倒にしました。陶彫は成形と彫り込み加飾が終わった後、乾燥させるため暫く放置します。そこが木彫とは違います。木彫は待ちの時間がないため、計算どおりに制作が進みます。陶彫は自然乾燥という待ちの時間が必要です。公務員との二足の草鞋生活で作品を放置しなければならないことが、昔から都合が良かったのでした。加えて陶土の土質が自分には向いていると思っています。可塑性のある素材に学生時代から親しんできて、膨らませたり、削ったりする行為が自分は好きなんだと思います。今日は朝からテーブル彫刻に接合する陶彫部品を作っていました。曲面の多い立体造形のため彫り込み加飾も曲線を多く使いました。作品の骨格はテーブルとしての構築性がありますが、表面的にはグニャグニャした作品になりそうです。極論で言えば陶彫は曲面が作れるからこそ効果的なのかもしれません。直線的な造形ならば金属でも構わないのです。金属で自由な曲面を得ようとすると鋳物でなければ出来ないのではないかと思うところです。そこへいくと陶土は容易に曲面が得られます。私の作品は焼成すると錆びた鉄のような雰囲気を纏います。鉄で作るとなると、これはどうやって作るのだろうと考えるところですが、陶土を鉄のように見せているだけなので、種明かしは簡単です。午後は錆びた鉄を装うために、陶彫に化粧掛けを施して窯に入れました。窯出しは木曜日になる予定です。