Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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夏季休暇② 「大地の芸術祭」の里を訪ねて
昨日から新潟県に来ています。昨日は石川雲蝶の巨大な欄間を幾つか見て度肝を抜かされ、また十日町に立ち寄って博物館に所蔵された縄文土器を見てきました。今日は現代アートに触れる旅をしようと決めていました。ここで3年に一度開催される越後妻有トリエンナーレに関しては2009年8月5日のNOTE(ブログ)に掲載があります。私は10年前にここに来ていて、「大地の芸術祭」の里をいろいろな展示作品を見ながら堪能していたのでした。今はトリエンナーレ期間でもなく、常設展示があるだけでしたが、トンネルに水を張った場面がポスターになっている箇所が知りたくて、この作品を目標に車を走らせました。その前に10年前にはなかった森の学校「キョロロ」に立ち寄りました。錆鉄の構築物が現代彫刻のようでいて、外観はかなり気に入りました。夏休みなので子供向けに昆虫の展示がありました。目標にしていた例のトンネルは清津峡渓谷にありました。制作者は中国人建築家のマ・ヤンソン氏。全長750mのトンネルは渓谷に沿って掘られ、途中に三か所の見晴所が設けられていました。見晴所から見る渓谷の美は素晴らしく、最後にあったパノラマステーションに「大地の芸術祭」のポスターになった水を張った見晴所がありました。水深は浅くて歩くことが可能で、トンネルの先端に行くと渓谷を背景に自分のシルエットが映し出され、所謂インスタ映えのする画像が撮影できます。水が鏡面になっているため、幻想的な世界が現れてきます。風景がアートによってさらに楽しめるものになっているのを大変心地よく感じました。トンネルには鏡面仕立てのトイレがありました。私はここを使わせてもらいましたが、不思議な感覚になりました。「大地の芸術祭」が行われている越後妻有は、まるで箱庭のような田園の美しい風景が広がっていて、ここに野外作品を展示すれば、風景との対話は面白いものになるだろうなぁと思った次第です。夕方、越後湯沢から上越新幹線に乗って東京まで帰ってきました。夏季休暇の2日間は充実していました。あっという間に過ぎてしまい、次の夏季休暇3日間に期待をしているところです。