Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 大学祭(芸祭)訪問①
相原工房に出入りしている若いスタッフの一人に、女子美術大学でヴィジュアルデザインを専攻している学生がいます。また、工房には美大を目指して基礎デッサンをやっている子もいます。昨日のNOTE(ブログ)に初心を忘れないようにしたいという主旨の文章をアップしましたが、まさに彼女たちは美術の専門家としてのスタートラインに立ったところで、初心そのものだと感じます。今日は美大生の案内で女子美術大学の大学祭(芸祭)に行ってきました。アートやデザインの世界は希望者が多くても、なかなか社会的に厳しい面があって、大学の4年間を学生はどのように過ごしているのか、私自身の体験もあって、とても気になるところなのです。女子美は女子だけしか在籍していない優しさや緩さがあって、落ち着いた雰囲気を醸し出しているので、美大生を持つ保護者にしてみれば安心できる環境かなぁと思います。女子美祭は、中央の広場でコスプレ・ショーがあり、ある一面では現代日本の世相を反映していているようです。展示では、日本画や染織に見ごたえのある作品が多かったと思っています。困ったことに工房に出入りしている若いスタッフも例外ではありませんが、就職活動に消極的で、社会に出ていくイメージが湧かないと言っています。他の美大に通っている子も同じことを言っているので、美大生全体にそうした風潮があるのかもしれませんが、自分の好きなことを4年間、しかも素晴らしい設備や環境に囲まれてやってきたので、世知辛い社会に出ていきたくないと思うのは、よく分かります。楽しい現状に対して複雑な心境になっている彼女を見ていると、私自身も大学を卒業する頃になって、今でいう精神疾患を患っていたのではないかと振り返ってしまうところですが、心をしっかり持って社会に旅立つことを願うばかりです。