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四連休2日目 東村山市立中央公民館へ
四連休2日目になりました。以前から計画していたことですが、今日は家内と車で東京にある東村山市立中央公民館へ出かけました。同館の1階会場で、私の師匠である彫刻家池田宗弘先生が個展を開催していて、午後2時からギャラリートークが予定されていたため、その時間帯に合わせて横浜の自宅を出たのでした。そうは言っても私は自らの創作活動の制作工程があって、今日のノルマを果たさないわけにはいかず、早朝5時半に工房に行って土練りと数枚のタタラを作りました。午前10時までに自宅に戻り、そこから車で出かけましたが、東名高速や府中街道で渋滞に巻き込まれて、東村山市に到着したのは午後1時半になっていました。片道2時間半、横浜から見れば東村山は遠方にあり、往復で5時間も私は車を運転していたことになりました。今年は東村山市立中央公民館の開館40周年に当たるそうで、文化・芸術シンポジウムも開催されていました。コロナの感染症で亡くなったコメディアン志村けんさんが東村山を有名にしたこともあり、初めて訪れた東村山は一目で暮らしやすそうな街だなぁと感じました。池田先生は今年81歳で、背筋がピンと伸びて元気溌溂な姿が見られて、私たちは安心しました。何と言っても先生は私たちの結婚式の仲人でもあるのです。ギャラリートークでは先生の若い頃の話があって、私はいつぞや聞いた話かもしれませんでしたが、改めて興味を持ちました。当時は24時間を8時間ずつ3つに分け、アルバイト、創作活動、生活に必要な時間に決めてやっていたそうで、そんな不安定な状態を「不安定のなかの安定」という作品に昇華したこと、それがサーカス・シリーズになり、また制作中に視点を変えることで、別のシリーズに発展したことなどを話してくれました。素材についても粘土で塑造をすることから出発して、金属を使うことで実際の量感を削り、隙間を空けられたことや、一場面の風景として造形が出来たことなど、真鍮直付けよる現在の作品に至る過程が印象に残りました。会場には数十人の鑑賞者がいて、ギャラリートークは盛況でした。彫刻は大小8点、スペインのロマネスク教会の扉のレリーフを描いたデッサンが数多く壁に掛けられていて、まさに池田宗弘ワールドが広がっていました。私は久しぶりに先生の作品に接し、刺激をもらいました。今日はここまで来て良かったと思いました。