Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 陶彫制作&シュトレン受け取り
12月に入って最初の週末です。朝から工房に篭って陶彫制作三昧でした。小さな陶彫成形をひとつ作り、その他の時間は彫り込み加飾をやっていました。窯から2点の陶彫部品を出しました。あれこれやっているうちに時間があっという間に過ぎていきました。今日は美大受験生が来ていました。明日の午前中は私が休日出勤をして、職場のある地域の集まりに出なければならず、一日美大受験生の面倒を見られないこともあって、今日彼女を呼んだのでした。彼女は以前から取り組んでいる平面構成と英単語の暗記をやっていました。受験勉強に夢中で取り組んでいる子を見ていると、私も背中を押されて陶彫制作に没頭しました。心理学でいう社会的促進というもので、誰かがいてくれる方が作業が進む心理を利用して、自分を頑張らせる仕組みを作っているのです。今日は寒い一日で手が悴みました。少し作業をしてはストーブの傍で手を温めました。何とか今日のノルマを達成し、夕方になって彼女を家の近くまで車で送りました。その後、家内と川崎市にある洋菓子店に友人に会いに出かけました。その友人は私と30年以上も付き合いのある人で、20代の頃、滞欧中にウィーンで知り合いました。私は国立美術アカデミーで彫刻を専攻していましたが、彼は大きな洋菓子店に雇われていて、パティシエとしての修業を積んでいました。その彼が地元の川崎市に帰ってきて、そこで洋菓子店をオープンし、ヨーロッパ仕込みのパンや菓子を作って売り出しました。毎年この時期になるとドレスデン発祥の菓子パンであるシュトレンを、彼はドイツの製法に則って作っています。私はシュトレンを大量に注文し、彼の店「マリアツェル」に受け取りに行くのです。その習慣は何年も続いていて、この時期の定番になっています。シュトレンは師匠や友人宅に郵送します。西欧滞在経験のある人なら懐かしい思いに駆られると思っています。最近は日本でもシュトレンの知名度が上がり、多くの洋菓子店やベーカリーで売られていますが、私がウィーンから帰国した頃は、シュトレンは一部の店舗でしか売られていませんでした。シュトレンを食べるとクリスマスが近づいてきた実感があります。