Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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21’個展の最終日&搬出
今年の個展の最終日を迎えました。今回の個展から私は毎日ギャラリーせいほうで来廊された方々と話をする機会を持つことができ、私としては充実した時間を過ごすことができました。とりわけ昔の仲間との旧交は、今の自分の立ち位置を考える契機になりました。どのくらい自分は自我を深められることができたのか、自問自答することもありました。また来廊者の中には、このギャラリーにいると気持ちが落ち着くと言ってくれた人が多くいて、作品を介してさまざまな感想や妄想を吐露してくれましたが、作者の私は自作を眺めているのは、決して落ち着くものではなく、欠点ばかりが目立ってしまうのです。今回私がずっとギャラリーにいて辛かったことは、自作が常に視界に入り、否が応でもそれを見ていなければならなかったことでした。それは作者でしか分からないものですが、ギャラリーという非日常空間で長い時間自分の彫刻に対峙しているのは、誰もが経験できるものではありません。それがあるからこそ、また新作を作ろうという意欲も湧いてくるものだろうと思います。ともあれ、新型コロナウイルス感染拡大で、東京には緊急事態宣言が出されていて、しかも東京オリンピック・パラリンピックが始まっているこの時期に、わざわざギャラリーに足を運んでくださった多くの方々に感謝を申し上げます。本当に有難うございました。搬出作業は夕方6時から始まり、毎回手伝ってくれている運搬業者や若手彫刻家の皆さんに協力していただきました。オリンピックの交通規制を心配していましたが、首都高速が値上げを決行しているせいか、道路はかなり空いていてスムーズに横浜の工房まで作品を運ぶことができました。個展は始まればあっという間に終わってしまうものだなぁという実感を残し、また来年に向けて頑張っていこうと思います。