Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 新作の具現化第一歩
日曜日になり、いつものように美大受験生が2人工房にやって来ました。ウィークディを予備校で過ごしている高3の彼女は、今年は夏季休暇がなく受験体制に入っているようです。日曜日はその補充的な勉強をやっていて大変だなぁと思っています。台風の影響のためか雨が降ったりやんだりする一日で、湿度は相変わらず高めでした。台風の被害を心配しながら、今日は過ごしました。東京オリンピック最終日を迎え、FMラジオからはその中継が流れていました。筋書きのないドラマは人に感動を齎せ、競技会場から目を移すと新型コロナウイルス感染症が増え続けています。ひょっとしたら感染症との関係で微妙なオリンピックになり、そういう意味で歴史に刻まれるのかもしれません。今日、私は新作の12点目の陶彫制作をやっていました。新作では崩壊された場所に点在する立体のまとまりをイメージしていて、庭園に準えるならば、石庭に置かれた島々が私の頭にあります。一つの島は4個の個体が集合し、もう一つの島は8個の個体が集合してカタチを成しているのです。島はまだまだ新たに点在させるのですが、とりあえず2つの島が出来上がって、焼成前の乾燥を待っている状態なのです。次に行う段階としては、まず最初に作った4個の陶彫部品を窯に入れて完成させていこうと思っています。これは新作の具現化第一歩になるはずです。それと同時に崩壊された場所に関する具体的なイメージを固めていきたいと思っています。新作に向かう現在の気持ちが制作工程全体を通して一番快い時でもあると思います。来年に向けての意欲が漲る時でもあり、余裕のあるこの時期にさまざまなイメージが去来し、また取捨選択を楽しむ時期でもあるのです。