Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 陶彫小品6点の窯入れ
日曜日になりました。昨日まで続いていた中規模作品の板材刳り貫き作業が終わったため、今日は木材加工ではなく陶彫制作に戻りました。小品の6点が乾燥棚にあり、いい具合に乾燥が進んでいるので、6点全部に仕上げを行い、化粧掛けを施しました。仕上げはヤスリで指跡を消す作業で、これによって陶の質感が変わります。個展に来られた方が、作品を見てこれは金属で作られたのかとよく質問をしてきます。実は陶土を金属と見紛うように硬質に見せているのです。加えて錆色の化粧掛けを施しているので、鉄が錆びたような効果を齎せています。私の作品の特徴は、素材感を変容することによって得られる効果で、陶土や木材を別の素材に変えて楽しんでいるのです。小品の6点はひとつの窯に収まり、この焼成によって一応今回の窯入れが終了するはずですが、大規模作品の全体構成によっては、もう少し陶彫部品を増やさなければならないかもしれません。陶彫部品がやや足りない気がしているのです。大規模作品にも土台となる木材加工が必要で、板材刳り貫き作業はまだまだ続きます。今回窯入れした小品6点は「陶紋」シリーズとして来年の個展に出品する予定です。「陶紋」シリーズは通し番号で出品しています。今日は好天に恵まれた一日でしたが、寒くなり、ずっと大型ストーブを点けていました。いつもの高校生が平面構成をやりに工房に来ていました。美大に合格しても変わることなく真面目に課題に取り組んでいる彼女の姿は、私の刺激剤になっています。夕方、高校生を車で家の近くまで送り届けてきました。