Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

Exhibitionに2022年個展をアップ
先月に東京銀座のギャラリーせいほうで開催した私の個展の画像を、ホームページのExhibitionにアップしました。立体作品は置かれる環境によって見え方が変わります。完成した自作を最初に私が見るのは、図録用の写真撮影の時で、これは手伝ってくれたスタッフ全員に部品を組み立ててもらう関係で、私だけではなくスタッフ全員が新作を眺めることになります。私にとってはそこには私的な楽しみはなく、オープンな空間の中で皆でワイワイと話しながら作品を鑑賞しているのです。ここでは私にとって作品の成功か否かの勝負の瞬間となり、即座に自己評価を下しているのです。おそらくスタッフの面々も内心では私の作品に評価を下していることでしょう。究極のことを言えばそれと同時に、作品は白昼の下に晒され、野外という何も演出が成り立たない粗野な世界に、産声を上げたばかりの赤子を放り出すような按配です。野外でそれなりの存在を示せれば、作品はひとまず成功と私は考えていて、部分的に不満はあっても全てを受け入れていく覚悟を決めます。それに比べると、ギャラリーせいほうの白い壁に囲まれた空間は、何と瀟洒で素敵な場所だろうと思っています。作品はたちまち見栄えが変わります。照明が当てられ、光と影の演出が立体を浮かび上がらせます。図録撮影の時は、工房という自然に近い条件の中に作品を置き、またホームページのExhibitionでは演出された舞台で歌舞伎よろしく見得を切る作品がそこにあって、作者としてはとても同じ作品とは思えないのです。今回アップした「Exhibition2022年」をご覧になっていただけるなら、ホームページの扉からExhibitionの頁に入れるようになっています。過去のExhibition画像も合わせてご覧になっていただくと、作品の変遷が一目で分かります。ご高覧いただければ幸いです。