Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

敬老の日も変わらず制作三昧
今日は三連休最終日で敬老の日です。この三連休は西日本から北上を続ける台風14号の影響によって、雨が降ったり止んだりした天候の不安定な三連休でした。三連休と言ってもどこにも行かない私は、朝から工房に籠って制作三昧の日々を過ごしました。今日は窯入れを行いました。焼き物は最終工程である焼成が一番面白く、また神経を使う工程でもあるのです。幾度となくNOTE(ブログ)に書いていますが、窯で焚かれると陶土には石化という現象が起こります。人の手が及ばない窯内には炎神が棲んでいるのではないかと思うほど、材質が変化するのです。高温に耐え抜いてきた陶土は、屈強な鎧を纏った凛々しい姿になって私の元に還ってくると本気で信じています。まさに窯を開けてみないと成功したかどうかが分からないのも博打のようで、今までの苦労が満たされるのか絶望へ追いやられるのか、見当がつかないのです。最近は成形段階で多少コントロールが出来て失敗が減りましたが、陶彫を始めた頃は罅割れどころか大きく真っ二つに割れて、そのまま私は布団を被って寝込みたくなった記憶があります。失敗から多くを学び、その後は調整をして大きな失敗はなくなりました。それでも想定外のことは毎回頭を過ぎります。またそれが面白いからこそ陶彫制作を続けていると言っても過言ではありません。陶土の乾燥や焼成があるため、陶彫制作には待つという期間があります。石彫や木彫ではそれは制作者の休息を意味しますが、陶彫の待つというのは制作行為なのです。これは待たなければ完成に向かうことができない重要なもので、教職との二足の草鞋生活の中で、待つ行為は大変有効でした。その期間で公務をやっていたからです。今は待つことで身体ための休憩があって、年齢が原因かもしれない疲労が取れるのではないかと思っています。