Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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図録&印のレイアウト
私は図録撮影の時には必ず、図録の雛型を作ってカメラマンに渡します。雛型の内容は鉛筆で走り書きした簡単なものですが、頁ごとに撮影場所や作品の種類を示しています。自分の中で考えたレイアウトをカタチにして、自作の見え方を確認するのです。私は自分自身で撮影はしません。現在読んでいる「像をうつす」(金井直著 赤々舎)では、現代彫刻の父と呼ばれたブランクーシが自らの作品やスタジオを、自分で撮影した写真で保存しているようですが、私はカメラマンという別の個性を入れることで、私自身が気づかなかった視点を入れています。もう20年近く懇意にしているカメラマンとは、よく一緒に仕事をしているので、そこに感覚の齟齬はありません。寧ろ私の作品に対して意外な解釈をしてくれて、私自身の世界観が広がるような思いがあります。今日は図録の雛型を作っていました。私の図録はもう18冊目になりますが、同じサイズ、同じ頁数で作っています。そうしたシリーズ化によって、作品の展開の経緯が分かるのです。今回は平面RECORDを図録に入れるのが今までにない特徴です。今日は陶彫作品に貼る印のデザインもやっていました。私の陶彫作品は集合彫刻なので、その組み合わせを番号順にするために、和紙に印を押し、そこに番号をつけて、陶彫作品の見えない部分に貼っていました。陶彫作品は毎回部品が多いので、混乱を避ける目的で印を毎回新しく彫っているのです。これは梱包を解いた時に他の作品と区別するためでもあるのですが、作品につけるサインという目的もあります。「発掘~記録~」は全体構成がないので、番号をつけた印は必要ないのですが、サインという目的だけに固執して印を新しく作ることにしました。実はこの作品には日付が陶面に刻印されていますが、印にも日付を入れるつもりです。「発掘~坪庭~」は従来通り、印に番号をつけて貼っていきます。印は撮影にはまだ必要ないので、撮影後にゆっくり制作をしていきます。