2025.04.07
今日は新たにホームページのギャラリーページに「発掘~盤景~」をアップしたので、その告知をしたいと思います。「発掘~盤景~」は2021年に東京銀座のギャラリーせいほうで発表した陶彫による集合彫刻です。厚板材で円形の土台を作り、その上に陶彫部品を配置した作品で、安定した地盤の上に構築された架空都市が、半ば崩壊された状態をイメージしたものです。陶による立体作品は、私の求める質感の関係もあって、古代の出土品のように見えます。そこに近未来的な造形を持ち込んで、疑似風景のような空間演出をしています。カタチあるものはいつか失われるという定説が私の考えを支配していて、それでもその寂寥感の中にも美しさが宿ると私は考えているのです。ホームページのギャラリーページにアップする際に、私はコトバをつけていますが、2021年の制作時には考えられなかった要素が、この作品に加わりました。それは今年になって世界情勢を見取り、安定していたと思われた世界が、実は脆弱であり、今まで保たれていた均衡がいつ崩れてもおかしくないという、甚だ心もとない感覚です。米国トランプ大統領による相互関税の嵐が世界中に吹き荒れています。自由貿易を謳ってきた世界は、まさに終焉となってしまうのでしょうか。ここにきて株価が急落し、世界経済の先行きが不安です。日本は米国に対して報復関税はしない方向のようですが、日本は大波に抗う小舟のような風景が思い浮かんで、あたかも葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」のリアルが私たちを襲っています。現在なお、安定と考えられる世界はどこにあるのでしょうか。さて、今回アップしたホームページの「発掘~盤景~」を見ていただけるなら、まずホームページのギャラリーページをクリックしてください。それぞれの作品の部分画像が出てきますので、円形土台にある陶彫作品にカーソルを当てていただければ、画像が一点ずつ現われます。毎回作品をアップするたびに苦しい言い訳を書いていますが、最後に加えたコトバは実に拙いもので恥ずかしい限りです。それでもご覧になっていただけると幸いと存じます。