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映画「シュルレアリスム100年映画祭」雑感➀
現在、横浜のミニシアターで「シュルレアリスム100年映画祭」と称して日本初公開を含むシュルレアリスム映画7本が上映されています。私はそのうち3本を観ようと考えていて、今日の夕方に中区長者町まで出かけてきました。当初一人で行くはずが、家内が付き合ってくれることになり、専門性のある内容なので大丈夫かなぁと思っていたところ、家内も大学でデザインを学んでいるので杞憂だったようです。今日は「謎の巨匠 ルネ・マグリット」と「アンドレ・ブルトン ドキュメンタリー集」の2本を観てきました。まず「謎の巨匠 ルネ・マグリット」ですが、図録から引用します。「本作は、ベルギーでの幼少期から、デ・キリコの絵との出会い、パリのシュルレアリストたちとの交流、ブリュッセルでの国際的成功、第二次世界大戦期の苦境と戦後の新たな活動まで、マグリットの映像と作品をふんだんに使ってその足跡を追い、作風を移行させながら独自の世界を築いた彼の知られざる複雑な個性に迫る。」とある通り、一般的に知られた絵画の裏に潜んだ彼の確執を描いていて、坦々と制作していたように見えた風景が時に苦渋に満ちたものであったことが分かりました。次に上映された「アンドレ・ブルトン ドキュメンタリー集」は、まず彼の活動の軌跡を追った「A・ブルトン あらゆるものにもかかわらず」と、伝説のアトリエの映像と彼の肉声によって、追い求めていたものに迫る「野生の目」、オークション前にコレクション展示を撮影した「2003年3月31日 ホテル・ドルーオ」の3部作で構成されていました。ブルトンの部屋に所狭しと置かれた収集品の数々に、私は魅了されました。とりわけアフリカやオセアニアの民芸品に、芸術家の発想の源泉となる素朴な美を見いだし、稀有な生命力を感じたのは私だけでしょうか。そんな環境を作ることで彼はシュルレアリスムの提唱者となり、現代美術を牽引していくことになるのです。人の美意識を変革するために何が必要か、映像を通して働きかけてくるパワーに、私も突き動かされていく感覚を持ちました。