Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

雛型と実作品の関係
今制作中の「構築〜起源〜」は最初に雛型を作ることはせず、いきなり実材を彫り始めました。杉の柱が数十本立ち並ぶ構成になりますが、ここにきて雛型を作る必要性を感じます。柱の長短を調整したいことと全体構成にやや不安があるためです。ある程度実際の柱が彫りあがってから雛型を作るのは今までにないことです。本来ならば雛型を作り、それに応じて実作品を作っていくのが制作過程としてはやりやすい方法ですが、それが全てとは言えません。雛型を作ってしまうと、全体の作業が見えすぎて退屈になることがあるからです。今回の作品は雛型を作らずにやってみようと思ったのですが、やはり全体把握をしたいと思い立ち、急遽雛型の制作を始めました。完成予想を考えたデッサンも同じです。まずイメージを書き留める手段としてデッサンがよいと思いますが、それすらやらずに実作品に手を出す場合があります。途中で描くデッサンや雛型作りはイメージを書き留めるのではなく、出来上がったイメージの確認だと考えています。