Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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クリスマス…工房にて
三連休の最終日はクリスマスです。20代の頃、欧州で迎えたクリスマスは今だ忘れられない思い出があります。たとえばルーマニアの寒村で樅の木で作られた素朴な教会に行ってルーマニア正教の儀式に触れたひと時。あるいはオーストリアの荘厳なゴシック教会でパイプオルガンに導かれて人々の祈りを見つめたひと時。キリスト教を宗教基盤としている国々ではイエスの生誕を聖なる日として家族が集って静かな夜を過ごしているのです。日本では街がイルミネーションで色づき雰囲気を盛り上げていますが、どうも宗教行事であるクリスマスと日本のこの現状は何かニュアンスが違うように思います。自分は先日他界した叔父のようなキリスト教徒ではありません。自分の師匠もキリスト像に魂を込めて真鍮直付けで制作しているキリスト教徒ですが、自分は先祖伝来の浄土宗の菩提寺に馴染みがあるため、クリスマスは日本人特有の雰囲気でしか感じられないのです。今日はそんなことを思いながら工房で制作に励んでいました。