Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

12‘図録の最終確認
今回の7月個展の図録について、印刷前の色稿を基にした最終打ち合わせを今晩持ちました。自分の勤務の関係で夜の時間帯にカメラマンとアートディレクターが自宅にやってきました。図録は自分の意向を反映してもらい、なおかつカメラマンの絵画的画像とも言える視点を加えて、複数の人たちの協力で完成していきます。今回の図録は野外で撮影した見開きが2点入ります。ひとつは分解された状態の作品を野外工房で撮影したものです。台座と陶彫部品を散らして日差しの中で撮りました。もうひとつは「陶紋」5点を砂丘で撮影したものです。カメラマンにお願いして砂丘まで作品を運搬してもらい、そこで撮影した多くの画像の中から1点を選びました。実は砂丘での撮影が今回の図録の目玉です。個展出品の中では小品に入る「陶紋」ですが、広大な風景をバックに埋もれた陶彫群をイメージしました。案内状にも砂丘の画像を使います。前にNOTE(ブログ)に書いたことがありますが、自分は集合彫刻を作っている関係で、個展以外に作品を人に見てもらう機会がなく、工房に訪ねられてもすぐ完成作品を見せることができないのです。そのため組み立てた作品を見せられるのは図録しかありません。そういう意味で図録は大切で、自作のアピールに欠かせないものです。図録制作に力が入るのには、実はこんな理由があります。案内状も同じです。これは記録写真ではなく、作品を媒体にした詩と考えています。その詩を多くの人に送るつもりになって案内状を作っているのです。