Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

三連休 制作メモについて
本来なら雛型を作ってから彫刻制作を進めたいところですが、時間がなくて大まかなエスキースで実寸の彫刻に取り掛かっています。前にエスキースを細部まで描いたこともありましたが、予め出来上がったエスキースがあると陶彫だけは上手くいきません。それは自分の感覚によるものだと思いますが、自分にとって陶彫は頭にあるイメージだけで作った方が気に入ったものが出来るのです。陶土の特性を生かし想定にない効果を期待するためかもしれません。現在、成形中の今までにないくらい大きな陶彫部品で構成される新作「連築」は、7点でひとつの世界を表現しますが、まだひとつも窯に入れていないため、焼成中に窯内で潰れることも考えています。部品のひとつが駄目になれば、同じ大きさで成形をやり直さねばなりません。陶を扱う以上、常に最悪のシナリオを頭に浮かべていますが、万一そうなれば精神的にも厳しい思いがこみ上げてきます。過去に幾度となく経験した苦い思い出ですが、そうなれば時間的な猶予もなくなって、いつまでも落ち込んでいられず、すぐに作り直しを行います。その際、部品一つひとつのサイズが分かっているとやり易いのです。そのため今日はサイズをメモしたノートを作りました。完成を描いたエスキースより、失敗用の制作メモが役に立つのです。今日午前中は「連築」4点目のタタラ作りに取り組み、午後は土錬機を稼動させて土練りを行いました。まだ暑い工房で汗をかきながら肉体労働に励みました。