Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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個展お礼状の宛名印刷
先月の個展のお礼状が出来上がってきました。お礼状の画像は「発掘~角景~」で、カメラマンに撮影してもらったものです。今年の個展の目玉は何と言っても「発掘~根景~」でしたが、「発掘~角景~」は我ながら遊び心に溢れた作品だったと振り返っています。と言うのはテーブルの上面に有機的な抽象形を彫り込んでいるのです。厚板の彫り込みはなかなか楽しくて心が躍りました。そこに砂マチエールと油絵の具を施し、テーブルの下に吊り下がる陶彫部品との調和を図っています。日本の原風景に棚田がありますが、作品のイメージにそんな風景が織り込まれていました。20年以上も「発掘」シリーズをやっていると、当初イメージしていた地中海沿岸のヘレニズムの遺跡は姿を変えて、アジア的な遺跡や風景に変わりつつあります。最近現地で味わったアンコールワットやボロブドゥールの巨大な遺跡群にイメージが移行しているのは自然なことかなぁとも思っています。「発掘~角景~」は西欧的なものからアジア的なものへイメージが移り変わる過渡的な作品なのです。お礼状の画像はシンプルなものに仕上がりました。すっきりした陰影が自分では良いと思っていますが、これはカメラマンのセンスです。案内状も図録も私一人のセンスで出来るものではありません。寧ろ他者のセンスを入れた方が面白くなる場合が多々あるのです。毎年芳名帳を見ながら、宛名印刷をやっていますが、住所や氏名が読み取れない方もいらっしゃって、その方には失礼をいたしております。今晩で全て宛名印刷は終わらず、明日以降もやっていきます。