Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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三連休 充実の3日間
今日で三連休が終わります。初日は陶彫制作の後、フェルメールとムンクという人気絶大の美術展に出かけてきました。2日目は20個目の陶彫成形と21個目の成形のためのタタラ準備で朝から夕方まで工房にいました。今日は21個目の陶彫成形を行い、さらに昨日作った20個目と今日の21個目の陶彫成形にそれぞれ彫り込み加飾を施しました。今日も朝から夕方まで制作三昧で、濃密な時間を過ごしました。今日で11月の週末が終わりますが、最初の制作目標より1個多い5個の陶彫部品を作り上げました。工房を引き上げる際に、初日に仕上げをしておいた陶彫部品2個を窯に入れました。水曜日には焼成が終わる予定です。昼ごろ、久しぶりに近隣のスポーツ施設に水泳に行きました。右膝がまだ多少痛むので、水中歩行とクロールを繰り返しました。平泳ぎは膝に負担がかかるので、もう少し様子を見ることにしました。今日の作業で時間をかけたのは彫り込み加飾でした。陶土の表面に掻き出しベラを使って、幾何的な抽象文様を彫り込んでいきます。それによって立体そのものが大胆に変化することはありませんが、立体が強調されたり、僅かな彫り込みによって角度をもった面に微妙なニュアンスが出てきます。何よりこれはイメージの具現化に役立っているのです。彫り込み加飾は平面的な作業と自分は割り切っていて、所謂レリーフとは作為が異なります。過去の作品にはレリーフにしたものもありましたが、現行作品ではあくまでも加飾です。この加飾によって古代の出土品のような雰囲気が出てくるのです。記憶のどこかに刷り込まれている風景、それは岩肌に穴を穿って人々が住居にしていた風景だったり、廃墟となった古代遺跡だったり、自分のイメージの根幹をなすものが彫り込み加飾によって呼び覚まされてくるのです。そんな意味で、彫り込み加飾は自分の初原的なイメージを辿りながら、描写用具よろしく掻き出しベラを駆使していくのです。成形は彫刻的な楽しみがあり、彫り込み加飾はイメージ世界に遊べる楽しさに満ちています。この三連休は自分なりに充実していました。家内と出かける以外ほとんど人に会わずに、自分の内面だけを見つめていられる幸福な時間でした。