Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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20’創作活動の再始動
「創作活動の再始動」なんて大袈裟なタイトルをつけましたが、大晦日まで連日陶彫制作に明け暮れていて、元旦だけ陶彫制作を休んで今日からまた始めたので、再始動と言っても休んでいる感じはしません。仕事の閉庁日が続いている間は継続的に創作活動に勤しんでいて、毎日のように陶土に触れています。それでも新年になり、そのけじめとして2020年の制作は今日から始めるという宣言をしたいと思います。その宣言が故に「再始動」なのです。ともあれ今年も7月に個展を開催するため、現在は個展で発表する新作を一所懸命作っています。しかし私にとって個展がゴールではなく創作活動の途中経過に過ぎません。未だゴールは私には見えません。どこに向っていくのかも考えが至らず、造形思索のキャリアを積むだけという意識が強いのかなと思っています。生涯を賭けて作り続けた後にどんな景色が見えるのか、それを見てみたい願望のようなものも実はあります。詩人の故黒田三郎の詩に「苦業」という作品があります。暗く険しい螺旋階段を只管上っていくうちに、きっと水平線が見えるはずだという内容で、ずっと私の心に残っているコトバです。今日は朝9時から夕方4時までの7時間を作業に費やしました。恒例の箱根駅伝をラジオ中継で聞きながら、成形やら彫り込み加飾をやっていました。私にとって創作活動の日常は、水平線を見るために螺旋階段を坦々と上っていくことだし、駅伝じゃないけれども私も長距離ランナーみたいなものだと認識しました。焦らず休まずブレることもなく継続していくことが自分のやり方で、今年もその流儀でやっていこうと思います。二足の草鞋生活を続けていく上でのシステマティックな日常は、無駄がない分メンタル的には救われているような気がしています。ウィークディは公務員管理職、週末は彫刻家という二兎を追う身では、余計なことを考える余地がないのです。他分野の波を被ることがないと言ってもいいと思います。家内は私の今の生活を創作充電期間と言っていました。ギャラリーで発表していたとしても、それ以上でもなく以下でもない生活。それを家内は充電と言っていますが、自分も螺旋階段を上がっている身をイメージしているので充電を自覚しているのかもしれません。2020年はこのモチベーションを維持していけそうです。