Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

20’RECORDの印
石材に自分の氏名印を彫ることは、創作活動を始めた頃から継続してやってきています。私の立体作品は陶彫部品を組み合わせる集合彫刻なので、部品ひとつひとつの隠れた場所に印を貼っています。具体的には和紙に捺印し番号を付けたものを接着しているのです。そうすることで年代別、作品別の区別がつくようにしていて、数多い陶彫部品が混乱することを避けています。長い間に自作の印がかなり増えてきたなぁと思っています。大きい印面であれば、氏名そのものをデザイン化して彫ることも可能ですが、小さい場合はイニシャルだったり、さらに抽象化したシンボル・マークだったりしています。一日1点ずつ制作しているRECORDも1点ずつ印を押して日付をスタンプしています。もう文具店で見かけないアナログな数字スタンプを10年以上も使っているのです。RECORDの印は毎年彫っていて、2020年の新作を漸く彫り終えました。印材も小さなサイズのものを使用するため、近隣の画材店で扱っていないことも多く、印材を求めて東京の大手画材店に出かけていき、まとめ買いをしてきました。以前にNOTE(ブログ)にも書きましたが、印は伝統的な篆刻もあれば、ほとんど抽象絵画のようなデザイン化されたものまで、私は幅広く作っていて、書道家が作られているような拘りが自分にはありません。印に小宇宙を感じ、それを楽しんでいるのは私だけではないと思っています。便宜上作っている印ですが、ひとつの作品として成り立つこともあるかなぁと思っています。