Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 加飾&展覧会巡り
週末になりました。朝7時に工房に出かけ、10時までの3時間、新作の彫り込み加飾をやっていました。早朝制作を遂行したのは、今日は東京と横浜の博物館や美術館へ行く予定があったためでした。いつもならNOTE(ブログ)のタイトルを「美術館巡り」と書くところを「展覧会巡り」としたのは、博物館1館と美術館2館を回ろうとしていたので、表記を変えさせていただきました。東京上野にある東京国立博物館平成館で開催している「桃山ー天下人の100年」展はネットで予約を入れていました。家内と私の2人分を予めプリントアウトして持参しました。例年なら混雑を承知で出かけていく大掛かりな企画展は、今回ばかりはゆっくり見られる状態でした。本展は、安土桃山時代を中心に据えた文化の隆盛を代表作品で網羅した重厚な展示で、作品の質量とも圧倒的な迫力を感じました。狩野永徳と長谷川等伯の代表作品の一騎打ちやら、各種屏風の比較展示など、私にとって旧知の作品が居並ぶ中で、私は今まで注目してこなかった各戦国武将が纏った鎧兜のデザインに目が奪われました。「桃山ー天下人の100年」展の詳しい感想は後日にしますが、本展では立派な図録が用意されていて、これを読むのに時間がかかりそうです。もう一度時代背景を図録で学びながら、鑑賞を深めていきたいと思います。次に向かったのは新橋で、ここにあるパナソニック汐留美術館で開催している「分離派建築会100年展」は、以前から見たいと思っていたのでした。私は20代の頃にウィーンに暮らしていて、そこでは分離派と呼ばれる芸術家集団の足跡がありました。日本にも分離派を名乗る建築家グループがあるとは知らなかったので、どんな活動をしていたのか興味津々でした。西洋建築を日本が取り入れようとしていた大正から昭和の時代に、斬新なデザインを求めていた若手建築家グループがあり、建築に彫刻的な芸術性を持ち込んだ彼らの活動を、私はもっと知りたくなりました。この展覧会の詳しい感想も後日にいたします。次に向かったのは地元の横浜で、そごう美術館で開催されている「吉村芳生展」でした。展覧会のタイトルに「超絶技巧を超えて」とあった通り、鉛筆画としてはまさに超絶技巧の賜で、度肝を抜かれるような世界が広がっていました。これも感想は後日に回します。今日は3箇所の展覧会を回りましたが、いずれも迫力満点なものばかりで、足も眼も些か疲れました。「3館を回るのは、二足の草鞋生活の間だけだよね。」と家内に念を押され、創作活動一本になれば、もう少し緩やかに作品を見て回るつもりだと答えました。今日見た作品群はどれも咀嚼にどのくらい時間がかかるのか、腰を落ち着けてじっくり考察していこうと思います。充実というより、さらに凝縮した時間を過ごしたように感じています。