Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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地鎮祭&墓参り
私の生まれ育った実家は、相原の分家であるにも関わらず、先代たちの努力で広い土地を有する旧家として存在していました。裏山には先祖が据えた稲荷の祠があり、実家は昭和の頃まで「池の谷戸」と呼ばれていたのでした。私が生まれた頃は、祖父母や両親、叔母たちがいて昔ながらの大家族でしたが、叔母2人が嫁ぎ、祖父母や両親が他界した今は、誰も住んでいない家となり、その持続費用も大変になったために、実家を解体することにしました。そこに賃貸による集合住宅を建てることで、私たちの生活費を捻出する予定ですが、融資をしてもらうため、現役で働いていた頃の給与ほどには収入はありません。それでも売れない彫刻家には有難い不動産による所得です。今日はさら地になった土地に愈々建築を始めるので、簡単な地鎮祭を行いました。これはセルフ地鎮祭を呼んだらいいのか、神主も呼ばず、こちらで用意した洗米、粗塩、日本酒を、建設予定地の四方と井戸を埋めたてた箇所に撒きました。同席したのは建築業者くらいで、実に質素なものでしたが、旧家が建っていた来歴のある土地のため、カタチはどうであれ「まつりごと」はやろうと決めていました。その後、相原の先祖の眠る菩提寺に墓参りに行きました。これは今日から彼岸になるので、先祖への報告を兼ねて供養をしてきたのでした。家内の実家の墓参りにも行ってきました。家内の両親は横浜の中心にある久保山墓地に眠っています。私は久しぶりに歴史のある久保山墓地を訪れました。古い墓石を新しくしている墓地もあり、少し見ないうちに様変わりしたところもありました。因みに彼岸とは何でしょうか。彼岸は苦しみから解放された世界や、煩悩からの解脱を目的とした仏教用語だったようですが、今日では先祖の墓参りをする期間として多くの人に認知されています。「春分の日」を中日として前後3日間が彼岸になっていますが、私はだからと言って信心深いわけではなく、ただ先祖を敬っているに過ぎません。明日から三連休です。工房で制作する日々が待っています。