Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 土台三層目の刳り貫き完了
週末になりました。週末というよりゴールデンウィークが終盤を迎えたと言った方が相応しいかもしれません。先週から始まったゴールデンウィークですが、毎日工房に通っていました。その間、美大生や美大受験生、後輩の木彫家が入れ替わり工房に現れて、それぞれの課題をやっていました。こうした人たちが工房にやってくるのもゴールデンウィークならではのことですが、美大生と美大受験生は4日に横浜中華街に遊びに行って、その混雑ぶりを見て啞然とし、また辟易してしまったようです。私はゴールデンウィークはどこへも出かけず、工房に籠って制作一辺倒で過ごしました。いつもの日常より少々頑張ったつもりですが、特別な気分にはなっていません。おかげで新作「発掘~崩層~」の土台になる木材加工の三層目の刳り貫き作業が昨日完了しました。また今日は家内に手伝ってもらって、残りの砂マチエール施工もやりました。砂マチエールは完全に乾燥させるまで2日ほどかかるので、工房の床は砂マチエールを貼り付けた厚板材が所狭しと置いてあります。砂マチエール施工はほぼ出来上がりましたが、二層目の補強をしてから、そこだけもう一度作業をする予定です。いよいよ新作の全体像が見えてきて、身が引き締まる思いがしています。今回の新作では制作工程全体を通して、陶彫制作と土台の刳り貫き作業に多くの時間を費やしたように感じています。昨年4月から創作活動一本になり、ほぼ毎日、昔のように職場に出勤するつもりになって、決まった時間に工房に通っていたわけですが、旧作より手間のかかる新作に取り組んでいた自覚がここにきて漸く芽生えてきました。今回の新作はきっと見応えのある作品になるだろうと期待しています。これは今年の限ったことではありませんが、毎年全力で打ち込み、また身を削るような勢いで制作している自分は、彫刻という表現手段に出会って、本当に良かったと思っています。