Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 撮影前の最終チェック
明日は個展図録用の写真撮影を予定しています。毎年この時期に撮影をしていて恒例行事のようになっています。私が作っているのは集合彫刻のため、組み立てるのに人の手も時間もかかり、とても厄介な産物ですが、この完成形を見るために日々努力してきたと言っても過言ではありません。実は個展図録用の写真撮影によって、私は初めて作品を組み立てて、それを眺めることが出来るのです。私にとってはその成果を見る最初の機会なのです。その日が明日やってくるので、今日は撮影前の最終チェックをしていました。まず、陶彫部品や木工土台にサイン代わりの印を貼り付ける作業がありました。印には番号をつけているので、陶彫部品とそれが置かれる場所に同じ番号の印が貼ってあるかどうかの確認も併せて行ないました。木工土台の砂マチエール施工や油絵の具の滲み込み作業が細部まで出来ているかどうか、陶彫部品に罅割れ箇所がないかどうか、作品が大きく、しかも多岐にわたっているので、チェックだけでも相当な時間がかかりました。夜は自宅に戻って、図録のレイアウトを考えました。私は図録のサイズや頁数を毎回同じものにしています。図録のカタチは正方形で、撮影は工房の野外と室内の両方で行なうことを基本としています。毎回変わり映えのしないものになってしまいますが、新作が常に新しい主張をしているので、代わり映えのしないものでも、新しい世界がそこに登場してきます。あとはカメラマンにお任せです。私は敢えて細かい指示は出しません。カメラマンも私と同じアーティストであって欲しいのです。他者の視点が入ることで、私の作品はまるで異なる顔を見せます。明日はそこにも期待をしたいと思っています。