Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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「文化の日」には文化的な活動を…
今日は「文化の日」です。文化の日を紐解くと「『自由と平和を愛し、文化をすすめる』ことが趣旨の国民の祝日。1948年(昭和23)制定。46年のこの日公布された新憲法の精神に基づき、平和と文化が強調されているが、この日を祝日としたのは、47年まで四大節の一つの明治節(明治天皇の誕生日)だったためもある。」とありました。自由と平和を愛する日なのに、早朝からテレビでは北朝鮮からミサイルが3発発射され、日本列島の上空を通過したという誤情報も流れ、騒然としていました。迷惑千万なことで、交通の乱れやイベントの一時避難もあったようです。ミサイルにかかる費用を食料に回せば、どのくらいの人々が助かるのか、国家運営の素人の私でも分かることです。でも、今日は晴れる日が多い統計もある通り、相原工房のある横浜市はすっきり晴れて気持ちの良い一日になりました。この日は例年文化的な活動をすると私は決めていて、一日中創作活動に邁進しました。休日なので後輩の彫刻家も工房にやって来て、夢中になって木を彫っていました。私も陶土に向き合っていました。気候のおかげで制作がやり易かったせいか、私も無我夢中になって陶彫に取り組みました。無我夢中と言うのは一瞬でも無我の境地になるもので、陶土しか視界に入らず前後の見境がなくなります。最近の制作ではこんな気分になることがあります。満たされた気持ちになるので、何とも充実感があって、他では味わえないものです。陶彫成形は同じサイズの立方体を繰り返し作っていますが、そこに彫り込み加飾を施すことで、創作意欲を保つことが出来るのです。後輩の彫刻家から「修業ですね」と言われましたが、まさにその通りで、同じものを作り続ける作業は修業そのものです。それだからこそ得られるものがきっとあるはずです。私にしても木彫をやっている彼にしても、生易しい文化的活動ではありませんが、自分を追い詰めたところにある何かを掴みたいと願っているとも言えます。