2024.07.04
昨日は乾燥した陶彫作品にヤスリ掛けをして、化粧掛けを施して窯に入れました。NOTE(ブログ)で何度も書いているように、焼成中は窯以外のブレーカーを落とすために、今日は自然光の中での作業になりました。今日は個展搬入準備のために陶彫作品を入れる木箱作りを行ないました。まだ7月初めだというのに関東でも熱中症警戒アラートが出るほどの酷暑になり、空調設備のない工房はあっという間に30度を超えて、頭に巻いた手ぬぐいやシャツが汗でびっしょりになりました。焼成中の窯の周辺には近づけない状況で、これ以上工房に長居するのは危険かなぁと思いました。また自然光の中での作業で、終日やっているのはなかなか厳しいものがあるので、午後から搬入のための材料購入も兼ねて、東京のギャラリーに出かけていくことにしました。先日の新聞記事で知った「アンゼルム・キーファー展」は、ちょっと見てみたい衝動に駆られていました。ずいぶん前に箱根の彫刻の森美術館で、アンゼルム・キーファーは大掛かりな展覧会をやっていて、巨大なインスタレーションの前で私は立ち竦んでいました。会場に運び込まれた木材や藁が圧倒的な迫力で所狭しと置かれ、物質を取り込んだ空間全体が訴えたい主題を鮮明に語っていました。私の記憶ではそこにあった炙った木材の炭化した姿が妙に美しく、廃墟のような残像が私の心に残りました。このキーファー・ワールドというべき傷ついた世界は、私たちに何か警鐘を鳴らしているように感じました。彼が生を受けた1945年は第二次世界大戦終戦の年で、ドイツに生まれた彼はナチス・ドイツの忌まわしい惨状の中で育っていったのでした。彼の造形は何を意味するのか、別稿を設けてその意味を探ってみたいと思います。