2014.09.02
壁と床の両方を設置場所にする新作に「発掘~群塔~」という題名をつけました。壁面は屏風にしてそこから突き出る陶彫を複数配置します。床にも陶彫の塔を複数配置して、屏風と床面が一体化した空間を創り上げようとしています。次なるイメージはその時作っていた作品が発展したものとして湧き上がってくるようです。7月に発表した「発掘~層塔~」はひとつの巨塔を90体以上の陶彫部品を組んで作りました。この制作が佳境を迎えている時に、突如「発掘~群塔~」のイメージが湧いてきたのです。現行の大きな塔さえ苦心しているのに、さらに塔が群立している新作イメージで、自分の心が折れそうになりました。ともかく「発掘~群塔~」の制作に取り組み始めました。今回は陶彫の他に木彫を併用します。これは私の常套手段ですが、木彫した面を大地に見立て、そこに陶彫した塔を群として点在させていきます。ハイデガー著による「存在と時間」のなかに「歴史をもつものは、なんらかの生成と関連づけられ、『発展』は、ときには興隆であり、ときには衰退である。歴史をもつものは、同時に歴史を作ることができる。画期的な時代を作りつつ、そのように歴史をもつものは、現在的でありながらなんらか未来を規定する。」という存在に於ける歴史性の学的解釈があります。まさに自分がイメージする都市残像が存在論として述べられています。そんな哲学としての核を抱きつつ制作に邁進したいと思います。