2024.08.15
このところよく美術館に鑑賞に出かけている私ですが、今日は工房に出入りしている若いスタッフ2人を連れて東京の美術館2ヶ所を回ってきました。工房スタッフのうちの一人は多摩美術大学でグラフィックデザインを学んでいるため、イラストレーションの展覧会には興味関心があるはずと思って誘いました。もう一人は文学に長けた子で、とりわけ竹久夢二に関心を寄せています。2人とも女性ですが、私の個展の搬入搬出を手伝ってくれた心強い仲間でもあるのです。最初に訪れた美術館は白金台にある東京都庭園美術館で、アールヌーボー・アールデコ様式で建てられたユニークな美術館です。建物自体が国の重要文化財になっていて、それだけでも充分楽しめる空間です。ここで開催していたのが「竹久夢二展」でイラストレーターとしても画家としても大正ロマンを代表する作家です。美術館内部の装飾と展示された作品の数々が、時に融合し、時に対峙して面白い反応を齎してくれていると感じました。詳しい感想は後日に回したいと思います。次に訪れたのは東京駅ステーションギャラリーで、ここも駅舎の構造を露わにした煉瓦壁の展示室があって、建物自体に独特な趣があります。展示されていたのはベルギーのイラストレーターである「ジャン=ミッシェル・フォロン」で、その個性的な作風は私の若い頃に美術雑誌等で紹介されて、瀟洒で軽快な世界に惹かれていました。竹久夢二の世界に比べると、フォロンに乾いた空気を感じるのは私だけでしょうか。この雰囲気は私とは真逆な世界観で、真似のできない描写に羨ましさを感じていました。竹久夢二もそうですが、フォロンも一目見ただけで、その作家が分かるのは、凄いことではないかと私は思っています。他に類を見ない個性がそこにあるわけで、その世界観を構築できただけで作家冥利に尽きると言っても過言ではありません。本展でフォロンは政治色の強い社会的な作品もあることを認識しました。「ジャン=ミッシェル・フォロン展」の詳しい感想も後日に回したいと思います。今日の2つの展覧会を若い2人はどう見たでしょうか。私は充実した美術館鑑賞が出来たと満足しています。