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自分の中のバウハウス
今月4日のブログのタイトルが「自分の中のシュルレアリスム」。今日はバウハウスです。自分はバウハウスに特別な思い入れがあります。ドイツが生んだ画期的な造形教育施設だったバウハウスは、ナチスの弾圧を受け、その理念は米国に受け継がれていった歴史があります。そのバウハウスという存在を知ったのは、自分が10代の終わりに大学受験のために通っていた予備校の講義でした。その頃、自分は建築科志望を諦めて、代わりに工業デザインを学びたいと考えていて、デッサンや構成の基礎を学んでいた最中でした。バウハウスはそんな自分の進路に活路を与えてくれる学校だったわけで、時代が時代なら本格的に入学を考えたかもしれません。結局、工業デザインから彫刻に方向転換した自分は、バウハウスに対する興味関心を封印して塑造に励むようになりました。再びバウハウスが自分の中で沸きあがってきたのは、欧州滞在から帰国した頃で、せっかくドイツ周辺で暮らしていたのに、どうしてバウハウスの痕跡を訪ねなかったのか悔やむばかりです。クレーやカンディンスキーの絵画にはよく接していたのに肝心のバウハウスには触れずに終わってしまいました。昨日のブログにありますが、バウハウス関連の展覧会は必ず行っています。でも今の自分は彫刻に身を捧げています。自分はバウハウスと一定の距離を保ちながら、今後も研究を続けていきたいと思っています。