Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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自分探しの旅
先日、若い美術家志望の人たちに囲まれて自分を振り返る機会を持ちました。自分が何かを表現して鑑賞する側にメッセージを与えるために表現媒体の選択とともに、何を伝えるかという内容が最も大切と話しました。あたりまえのことをあたりまえに話している自分が奇妙に映りましたが、これは本当のことです。表現内容を掴むためには自分自身を知り、自分と社会との関わりを知り…と話を進めていくうちに、自分探索を繰り返しやっている自分のことが浮かび上がってきました。自分と向き合うことは意識するしないに関わらず誰でもやっていることだと思います。ただし、自己表現を念頭においた自分探索は、表現者であれば必ず試みるものです。自分ほど自分自身で捉えようのない摩訶不思議なものはないからです。自分は謎だらけと認識しているのは私だけではないはずです。自分の探しの旅は、まだ途中経過です。そこまでで培ったものを吐き出し(表現し)、また貯め込んで(イメージし)、次の未知なる場所に足を踏み入れる、それが最期の一呼吸まで続くのかもしれません。そんなことまで話すつもりはなかったのですが、成り行きでそうなってしまいました。