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note

横浜の「横山大観展」雑感
「西の栖鳳 東の大観」と称された日本画2大巨匠のうちの一人、横山大観の展覧会の終了期限が迫っていたので大急ぎで横浜美術館に行ってきました。このNOTE(ブログ)を書いている今日は美術館では次の「下村観山展」の準備に入っていることと思います。前に竹内栖鳳の大がかりな展覧会が東京竹橋の美術館であって、大変な混雑の中を見てきましたが、「横山大観展」も大いに賑わっていました。大観は折に触れてよく目にしていて、自分の中ではポピュラーな画家です。今回の展覧会は大観を中心とした周辺の人たちの作品も出品されていました。展示物には大観の師匠である岡倉天心の書を初めとする資料があり、また画家仲間の作品は、大観と共に競い合い、大いに鼓舞した様子がわかって楽しい企画になっていました。横山大観は東京美術学校時代から秀でた力量を発揮し、長きに亘って日本画壇を牽引してきた巨匠です。作品によってはざっくりした骨太の構成があり、繊細な描写表現があって変化に富んでいます。いわゆる朦朧体という没線彩色の作品が有名ですが、西洋画の陰影を取り入れた新たな日本画の方向を探り、流麗で大きなスケールを獲得しているように思います。