Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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14‘個展図録のレイアウト
懇意にしているカメラマンが自宅にやってきて、今年7月開催の個展で配布する図録の打ち合わせを持ちました。お互い昼間は仕事があるので、いつも打ち合わせ時間は夜になります。先日撮影した膨大な画像の中から写真を選ぶ作業は、自分にとって楽しい作業です。実物とは雰囲気が違うデジタル画像は、それだけでも刺激的で、色調も構成も抽象絵画のようです。今回の図録は遊びの要素が満載です。作業風景をスナップ写真として撮っていただいているからです。完成された彫刻の全体と部分の他に、工房内で展開する土練りや窯入れの現場の写真を図録に収めます。陶彫部品に貼る印の写真もあります。作品を組み立てているシーンもあります。若い工房スタッフも後姿で登場しています。集合彫刻の組み立てはイベント性の強い作業だと思っているので、今回はそれを全面に出した図録にしようと決めていました。色調は色彩を抑えた精神性を感じさせるものになりました。レイアウトは作業というより図録の世界観を表出する創作行為と言っても過言ではありません。カメラマンと家内そして私の思いが交差するところに新しい図録が誕生するものと今日は感じずにはいられませんでした。