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夏季休暇④ 大塚国際美術館へ
今日は新大阪駅前から出る日帰りバスツアーに参加しました。横浜の自宅からネットで申し込んでいたのでしたが、徳島県鳴門市にある陶板名画を集めた大塚国際美術館を堪能するツアーで、一度行って見たいと思っていたのでした。この美術館を知った契機は、大晦日の紅白歌合戦で米津玄師が中継で歌っていたことで知りました。私ばかりではなく、こうした影響もあったと思われるのが美術館の混雑ぶりで、バスを仕立てて大勢の観光客が訪れていました。展示されている作品の内容は驚くものばかりで、目を見張りました。ただし、これは全て陶板による複製作品でオリジナルではありません。それでも古代壁画から世界26カ国に及ぶ190余りの美術館が所蔵する西洋名画1000余点を原寸大で再現した超絶技巧に感銘を受けました。大塚グループ内の大塚オーミ陶業株式会社の特殊技術を駆使して臨んだ世界最高峰の陶によるテクニックが施され、それだけでも多くの鑑賞者を魅了してやまないだろうと思われます。美術館に入ると最初の部屋にあったのは、巨大なシスティーナ礼拝堂天井画と壁画で、ミケランジェロによる「天地創造」でした。これは環境そのものを展示する臨場感溢れる再現で、その空間と表現に圧倒されました。とりわけ古代遺跡や教会等の壁画が部屋ごとに作られて、どれも空間展示が成されていました。古代から中世になると系統展示に変わり、ボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」やダ・ヴィンチの「最後の晩餐」(修復前と修復後の対面による展示)や「モナ・リザ」、レンブランドの「夜警」やフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」を初めとする美術史に残る名作の数々が展示されていました。印象派ではルノアールやゴッホ等、近代ではクリムトやムンク等、現代ではピカソの「ゲルニカ」もありました。昨日見に行った「モロー展」にあった「一角獣」の陶板もあり、オリジナルとの区別がつかない驚きも実際に経験しました。テーマ展示も企画されていて、時代を超えたテーマが贅沢な作品と共に並んでいました。勿論全て陶板なので、触ることも撮影することも可能でした。大塚国際美術館については資料書籍を購入してきたので、改めて別稿を起こします。午前11時に入館し、午後4時まで通算5時間を同館で過ごしましたが、教科書に載っている名画を矢継ぎ早に見せられて、感覚が変になりかけたところで、非現実から現実世界の大阪にバスで戻って来ました。帰り際は台風10号の接近で鳴門海峡は荒れていました。雨風が強くなり始めた頃で、台風に追われるように新大阪から新横浜に新幹線で帰ってきました。自宅に帰ったのは午前零時少し前でしたが、関東は台風の影響が少ないなぁと思いました。