Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 次の10年間で何をするのか
今日は朝から工房に篭って陶彫制作に明け暮れましたが、昨日の美大卒業制作展を隅々まで見てきた疲れが取れずに、動きが緩慢になっていました。おまけに家内を駅まで送る際に、車のパンクが発覚し、ガソリンスタンドで修理をしました。昨日若いスタッフを2人連れて、東京都小平市にある美大までドライブしたので、パンクが昨日でなくてよかったと思いました。どうも昨日は歩き過ぎたようで、陶彫制作に集中できずにいて、それなら近隣のスポーツ施設に行って水泳で身体を整えて来ようと思い、1時間程度泳いできました。これは効果的だったみたいで、午後は陶彫制作が進み、窯入れまで辿り着きました。自分が60代であることを普段は意識していませんが、疲労が残っていたりするとやはり加齢もあるのかなぁと思うこともあります。公務員管理職は残すところあと1年少々あって、私の再任用満了は2021年3月末になります。二足の草鞋生活はそこで終わり、新たな生活スタイルを作らなければならないなぁと思っていたところに、今日は客人がやってきました。客人は一緒に水泳をやっている仲間で、近隣を散歩途中に時折工房に顔を出すのです。彼は大手企業に勤めていた時代に組織人間から経営コンサルタントに身分を替えて、さまざまな企業人の相談に乗ってきた人です。現在76歳ですが、早稲田大学山岳部にいたおかげなのか、脚力がありそうで年齢より若く見えます。彼は65歳から75歳までの10年間が人生のうちで最も楽しく充実していたと言っていました。企業のトップにいた重役が、組織を頼っていたばかりに退職後に意気消沈するケースも多く、人を動かし、また人に影響を与え、営業成績を伸ばす能力と、個人になったときに個性を発揮して楽しむ能力は別のものだと彼は繰り返して言っていました。へえ、そんなものか、それなら私は管理職として並みの能力しか持ち合わせないにも関わらず、彫刻家としてのもうひとつの生き方があって、肯定的に考えればなかなかいいのではないかと感じました。次の10年間で何をするのか、65歳から75歳という区切り方をしていなかった私にはそれが新鮮な配分に思えました。65歳から75歳の10年間が人生の中で最も充実して最も楽しいと言える人生を私も送りたいと思った次第です。