Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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深夜に窯を見に行く
今朝と言っても午前1時過ぎですが、停電が発生しました。我が家は小高い丘の上にあって、対面にはたくさんの戸建て住宅が見渡せますが、そこは停電をしていないようで、ところどころに明かりが灯っていました。停電は広範囲なものではなく、この一角だけかも知れず、ネットで見てもそんな情報はどこにもありませんでした。大方送電線に何かがあって、一時電気が止まったのかもしれません。私はもう就寝していましたが、家内に起こされてしまいました。家内と私で冷蔵庫はどうなっているか、パソコンはどうなっているかと言いあっているうちに、工房で窯入れしていることに私は気づき、これが一番気になりました。1時間以上停電が続いたため、私は雨が降る中、午前2時に工房へ向かいました。家を出る直前に停電は復活しましたが、念のため窯の温度を確認に行きました。私の作品は釉掛けをしておらず、焼成途中に何かあっても大きな影響はないはずだと思っていました。確認した窯は再稼働を始めていてホッとしましたが、釉掛けでもしていようものならば、全てアウトになってしまうこともあります。そこは焼き締めの強みであり、一旦窯が切れてもまた徐々に温度を上げていく過程で、何もなかったかのように陶彫は仕上がっているものです。過去にも幾度となくそんなことがありました。ただし、制作工程が切羽詰まっている時に、こういう災難は勘弁してほしいと思いました。窯入れをする度に無事焼成が終わってくれることを祈っているのはこうしたことがあるためです。震災の時もそうでした。東日本大震災の時はたまたま窯入れをしておらず、工房の棚に並べてあった小品が落ちていないか心配しましたが、それらは全て大丈夫だったことを思い返しました。今朝は自宅に戻って二度寝をしてしまいました。安心したことでよく眠れたのではないかと思っています。