Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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意欲を保つために…
新型コロナウイルス感染拡大が続き、今年度当初は在宅勤務や各種行事の中止があって、先が見えない状態がありました。現在、職場は通常を取り戻しつつありますが、先が見えない状態は変わりません。感染症防止を行いつつ、経済活動を回していくのは、なかなか困難です。私個人で言えば、職場があり、組織があり、そこには同じ悩みを抱える職員集団がいるので、社会と繋がっている感覚は常に持っています。逆に個人経営や個人事業を興している人たちは社会情勢によって厳しい立場に立たされることになり、先行きの不安から事業が破綻してしまうことがあろうかと思います。身近なことで言えば、家内の演奏活動はストップしたままです。邦楽器演奏者の中には高齢な方々もいらして、その方たちの意欲が削がれているのではないかと家内は心配しています。年齢的なことも関係あるかなぁと考えるのは、60代の私も創作意欲の持続にやや不安を感じているからです。私は葛飾北斎のように老いても旺盛な意欲に支えられた活動をやりたいと願っていて、この意欲を保つために何をやったらよいだろうと考えるようになりました。先日まで開催していた個展ですが、鑑賞者は少なかったものの、これは意欲を保つためには効果的だったと言ってもよいと思います。コロナ渦の中で、よくぞギャラリーが開催してくれたものだと今でも思っています。イベントを単なるイベントとして考えていると、祭りの後の空虚感や脱力感がやってきます。意欲がそこでダウンすることもあります。これは祭りではなく、創作活動の一時的な報告会なんだと考えると、その先の展開もあるかなぁと思っています。私はひとつの作品を作り終える前に、新作を並行してスタートさせます。これが意欲を保つ私なりの秘訣です。常に作り続けていること、常に考え続けていること、これが日常化していることが私にとってベストなのだろうと思っています。