Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 4点で構成する陶彫「島」
週末になりました。土曜日は今週の制作工程について書いていきます。今週は3回の窯入れを行い、焼成が終わった作品が4点になりました。土台になる大きめな陶彫部品が2点、その上に積み重なるやや小さめの陶彫部品が2点の合計4点です。それによって新作初のまとまりが具現化しました。4点で構成するまとまりを今回は「島」と呼ぶことにしました。昨年制作した「発掘~聚景~」は蒲鉾型の陶彫部品が連結して四方八方に伸びていき、それが集合し、ひとつにまとまった部分を「ステーション(駅)」と呼んでいました。今回の新作は連結がなく、部品を積み木のように組み立てることから、これを「島」と呼ぶことにしたのです。今のところ「島」は全部で4ヶ所作るつもりでいます。しかも全部の「島」を4点で構成させるわけではなく、構成する数はまちまちです。現在は8点で構成する「島」を作っている最中です。「島」がひとつ出来たことで、周囲の環境が考え易くなりました。今のところ厚板を3層にして重層した空間を周囲に作ってみたらどうだろうと思っています。やはり雛型があった方がいいのかもしれませんが、もう少し時間をかけて周囲の空間について考えを巡らそうと思っています。今月は晴れると暑さが戻ってきて、午前中の作業だけで汗がシャツに滲んできます。雨は雨で湿度が高く作業するのには厳しい状況でした。しかしながら陶土は湿度が高い方が細工がやり易く罅割れも少ないのです。湿潤な日本の風土が陶芸には向いていたという証拠でしょうか。夏に窯を焚いている脇で作業をするのは、なかなか大変で、私にとっては初めての経験です。電気の関係で一日は工房を空けますが、翌日からは窯の温度が下降線を辿るので、電気を復旧して作業を開始します。熱中症にならないように気を使いながら、毎日作業に励んでいます。