Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

週末 集合彫刻についての考察
日曜日になり、創作活動についてNOTE(ブログ)を書いていきます。現在私が作っている陶彫作品は365点で構成する集合彫刻ですが、従来の私が作ってきた集合彫刻とは違ったコンセプトがあります。従来の集合彫刻とは、単体で見せる作品ではなく、全体の彫刻を形成する部品を組み合わせて作っていくものです。私が集合彫刻を作ろうとした意図は、陶を素材として使うのを決めたことで、この方法を採用せざるを得なかったのでした。陶は焼成を要するので、窯内の大きさに限界があり、巨大なものを作るとすれば、陶彫部品を数多く作って組み合わせるしか方法がなく、ましてや私の「発掘シリーズ」は古代の住居跡のような空間のイメージがあったので、全体のイメージを分解し、それぞれの部品を何回かに分けて制作し、焼成後に集合させたのでした。ところが2年前より作っている陶彫立方体は、それぞれが独立した単体で、同じサイズで統一した作品です。それを場に応じて集合させたり、拡散させたりして見せていく集合彫刻なのです。従来の集合彫刻ならば、部品が一つ足りなければ、そこがポッカリ空いて構成が成り立たなくなりますが、現行作品ではそれがありません。これは集合彫刻と言えども、かなり大きな違いがあると考えます。この陶彫立方体は限りなく作っていかれるものですが、1年間という範囲限定をして、ひとつずつに日付を刻印することにしました。私としては従来にない考え方で作っているのですが、日付があるといっても日記性を持ちこむことについてはやや希薄です。正直に言えばあくまでも1年間という範囲限定をしただけに過ぎません。これは従来の集合彫刻とは違ったコンセプトで作ったことが、私にとっては重要なのです。