Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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東京上野の「大英博物館ミイラ展」
新作の窯入れを昨日行ったので、今日は工房の照明等が使えず、制作は休止しました。そのため朝から家内と東京上野にある国立科学博物館に「大英博物館ミイラ展」を見に行きました。「古代エジプト6つの物語」と展覧会のタイトルがついていて、つまり紀元前800年から紀元後100年くらいまでにナイル川流域に生存した成人男女から幼児まで6人を選び出し、そのミイラ化された遺体を展示したものでした。入場券はコンビニで、予約はネットで行いました。嘗てのミイラの展示では棺が開けられ、包帯を解いてミイラそのものを見せていましたが、今回の展示では最先端のCTスキャンを用いた画像解析が行なわれていて、ミイラの状態が高精細に表出されていました。ミイラ化の制作過程も分かって、しかも内臓の臓器が出され、それを別に保存していたことも解明されていて、時間を忘れるほど画像に見入ってしまいました。図録によると「高性能で非侵襲性(人体を傷つけない)の放射線画像診断技術が実用化すると、包帯を解く必要がなくなった。」とありました。しかも健康状態、つまり遺体が癌に冒されていたり、歯の磨耗状況も分かって、当時の人がどんな食生活を送っていたのかも推察できていました。死亡推定年齢も特定できるとあって、現代の科学技術の進歩に驚きを隠せませんでした。本展に関しては、図録を時間をかけて読み込んでから、もう一度別稿を起こそうと思っています。家内はミイラが身につけていた装飾品の数々に興味があったらしく、会場をなかなか出てきませんでした。結局2時間会場にいて、午前11時に会場に入ったものの出てきたのは午後1時でした。昼食は国立科学博物館内の簡単なレストランで取りました。実は国立科学博物館のギャラリーショップには面白い書籍がいっぱいあります。以前に「生物の進化大図鑑」(河出書房新社)を購入し、その分厚い書籍を持ち帰ってきました。今回も昆虫に関する図鑑を購入しました。陶彫制作のイメージを探るのに、昆虫の節足のカタチが参考になるのです。今日はミイラに始まって、創作意欲を齎す書籍を得て、大変満足した一日でした。