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勤労感謝の日をどう過ごすのか
祝日法では「勤労を尊び、生産を祝い、国民互いに感謝しあう」日と言うのが勤労感謝の日です。昨年度まで私は教職と彫刻家の二足の草鞋生活を送っていたため、休日は創作活動に従事できる貴重な一日となり、文字通り日頃の勤労を感謝しながら溌溂とした一日を過ごしていました。しかしながら思い出すのは教職に就いたばかりの若かった頃のことです。この時期は定期テストの作問や成績処理に追われ、授業がない日だからこそ事務的な仕事が捗ると思っていたのです。この日は朝から夕方まで職員室に篭って仕事をしていました。勤労感謝の日をしっかり休めるようになったのは管理職になってからで、今でも教科指導をやっている教員は、勤労を尊ぶことなく過ごしているのではないかと察しています。退職をした今では毎日が休日なので、多忙だった頃を忘れがちになりますが、こんな日は教職員全員が休める環境を提供してほしいと願うばかりです。さて、今日は高校生が工房にやってきました。先日の日曜日は美術館散策に出かけてしまったので、今日はその代わりに課題制作を工房でやっているのです。今日来た高校生は美大に進学を決めた子で、美大から早速課題が送られてきていて、受験準備の時のように彼女は一所懸命に課題に取り組んでいました。根が真面目なのか、それを見取って大学は合格を出したのか、その双方とも言えますが、大学に入っても課題に追われ、社会に出てもデザイン業界はなかなか大変なので、今は遊んでいてもいいのではないかと私は思っています。私は小品制作をやっていました。私も毎日制作をしているので、遊ぶ暇もなく過ごしています。創作活動を仕事と考えるなら、工房に出勤して余暇を楽しむこともなく、今日も制作に精を出していることになります。それでもそういうことが出来てしまうのは、決して人から強制されるものではなく、自ら生きがいを感じられるものだからと思っています。課題を頑張っている高校生も、類は友を呼ぶと言ったらいいのか、この師匠にしてこの弟子と言ったらいいのか、彼女の気持ちはよく分かりませんが、嬉々として課題に取り組んでいることは確かなようです。